CHEMISTRYがシングル『PIECES OF A DREAM』でミリオンセラーを記録した2000年代初頭、音楽シーンのみならずファッション界にまで激震を走らせたのが、堂珍嘉邦のウルフカットでした。それまでのメンズヘアの主流だったシンプルな短髪やストレートボブとは一線を画し、長めに残した襟足にザクザクとしたレイヤーを施したスタイルは、街中のサロンで「堂珍ヘアにしてください」というオーダーが殺到する事態となりました。
なかでも多くのフォロワーを生んだのが、前髪を左右非対称にカットした堂珍嘉邦のアシメ(アシンメトリー)スタイルです。左目を覆うような長めの束感と、右サイドのすっきりとした抜け感のコントラストは、ミステリアスでアンニュイな色気を生み出しました。顔の輪郭をシャープに見せる効果も高く、当時のメンズファッション誌の表紙を独占し続けた伝説的なビジュアルです。
襟足を外ハネに散らしながらトップに自然なボリュームを持たせるシルエットは、現代のメンズウルフの原点とも言えます。単に奇抜なだけでなく、骨格の美しさを際立たせる計算されたバランスこそが、ケミストリー堂珍の昔の髪型が今なお語り継がれる最大の理由です。