華やかな祭典の喧騒が去り、日常が戻ったスタジアムを待っていたのは、シビアな現実だった。年間維持費は約24億円にのぼる。当初計画されていた運営権の民間売却(民営化)は、度重なる延期を経て、ようやく具体的な買い手探しが本格化している。しかし、収益性の確保は容易ではない。トラックを残すのか、球技専用にするのかという議論も二転三転し、民間企業側も投資回収の目処が立たずに二の足を踏んでいるのが実情だ。
スポーツイベントだけでは埋まらないカレンダー。アーティストのコンサート誘致にも、近隣住民への騒音対策や芝生の保護といった高いハードルが立ち塞がる。ただそこにあるだけでコストが膨らむ巨大建築を、どうやって東京の資産に変えていくのか。模索は続いている。