かつては旅行の必須アイテムだったが、その衰退の引き金を引いたのは世界的な「規制」の波だ。混雑する美術館や歴史的建造物での安全確保のため、ディズニーリゾートをはじめとする主要テーマパークや駅のホームでの使用禁止が徹底された。周囲の人への危険性や景観を損ねるという理由から、物理的に「使えない場所」が増えたことが、ユーザーを遠ざける決定的な要因となった。
現在では、海外の主要都市でも自撮り棒の使用はマナー違反、あるいは条例違反とみなされるケースが少なくない。旅先で恥をかきたくないという心理が、旅行者の荷物リストからあの棒を消し去ったのだ。