初めてこの会場を訪れる観客が最も混乱するのが、独特な座席呼称のルールである。一般的なアリーナ施設であれば、1階フロア部分を「アリーナ席」、その周囲の傾斜部分を「スタンド席」と呼ぶのが通例だ。しかし、運営元である株式会社横浜アリーナでは、1階フロア全域を「センター席」と呼び、その周囲をぐるりと囲む傾斜付きの可動席エリアを「アリーナ席」と定義している。
この独自の命名規則を知らずにチケットの表記だけを見ると、大きな勘違いを生む。一般的な感覚で「アリーナ席が当たった」と喜んで現地に向かうと、実際には2階相当の可動傾斜席だったという事例が後を絶たない。フロア中央でアーティストを至近距離から見上げる「センター席」と、全体を見下ろす「アリーナ席」では、双眼鏡の必要性や没入感がまるで異なるため、事前の知識整理が不可欠となる。