なぜ地球上には、血縁関係が遠いにもかかわらず瓜二つの姿をした生き物が存在するのだろうか。その解答となるのが「収斂進化(しゅうれんしんか)」という現象だ。
代表的な例が、アフリカのサバンナに生きる「ツチブタ」と、南米の熱帯雨林に棲む「オオアリクイ」である。両者は全く異なる哺乳類のグループに属しているが、ともに「アリの巣を掘り返し、長い舌で捕食する」という特定のライフスタイルに適応した。その結果、極端に細長い鼻先と頑丈な前脚の爪という、極めて類似した外見を手に入れたのだ。異なる場所で独立して進化しながらも、同じ課題に直面した生命は同じ答えに辿り着くという、自然淘汰のダイナミズムがそこにある。