この楽曲の真骨頂は、冒頭から聴き手の心を揺さぶる叙情的な言葉選びにある。なかでも印象的なのが「傷つけてくれないか」という一言だ。普通なら避けたいはずの痛みを、あえて相手に求める心理。ここには、曖昧な生殺し状態に置かれるくらいなら、いっそ決定的な拒絶によって楽になりたいという、揺れる恋心の残酷な真実が潜んでいる。
はっとりの書く言葉は、綺麗事の愛を歌わない。ズルさ、甘え、執着、そして惨めさ。誰もが隠しておきたい感情の裏側を、容赦なく、けれど温かいメロディに乗せて曝露してみせる。だからこそ、聴く者は自分の惨めな恋すら肯定されたような救いを覚えるのだ。