まず押さえておきたいのが、両者の出自と化学的構造の違いだ。難消化性デキストリンは、トウモロコシのでんぷんから作られる極めて加工性の高い水溶性食物繊維である。日本の松谷化学工業が開発を主導し、無味無臭で熱や酸にも強いという特性から、清涼飲料水やスープ、加工食品へと瞬く間に広がった。
対してイヌリンは、チコリの根やキクイモなどに多く含まれる多糖類の一種だ。日本では大手化学メーカーの帝人が機能性素材「イヌリア」などを展開し、その高い発酵性で注目を集めてきた。難消化性デキストリンが粘性の低いデキストリン骨格を持つのに対し、イヌリンは果糖(フルクトース)が鎖状につながった構造を持ち、腸内細菌による利用効率が非常に高いという特徴を持つ。