『青葉城恋唄』がシングルとして正式にリリースされたのは1978年(昭和53年)5月5日。オリコンチャートで瞬く間に上位へ駆け上がり、最終的には100万枚を超えるミリオンセラーを達成しました。同年の『第20回日本レコード大賞』新人賞を獲得し、さとう宗幸氏は一躍全国区のスターとなります。
爆発的なヒットを記録した背景には、当時の日本の社会状況がありました。高度経済成長を経て、多くの若者が地方から東京などの大都市へと移住していた時代。誰もが胸の奥に抱えていた「故郷の風景」と「青春時代の淡い恋」が、仙台という具体的な地名を通じてリアルに刺激されたのです。
哀愁を帯びた3拍子の心地よいリズムと、飾り気のない澄んだ歌声は、歌謡曲全盛の時代においてニューミュージックや叙情フォークの新たな地平を切り拓く存在として日本中に受け入れられました。