2026年のコーヒー潮流を象徴するのが、生産者の顔が見える極小ロット(マイクロバッチ)のダイレクトトレード豆だ。大量生産・大量消費の波に対するカウンターとして、一粒ひと粒の個性を限界まで引き出す焙煎手法が評価を高めている。
ここでは、エチオピアやコロンビアなどの厳選された農園から届く生豆を、天候や湿度に合わせて日々微調整しながら煎り上げる。浅煎りから中煎りを中心としたラインナップは、まるで摘みたてのベリーや柑橘を思わせる果実味を保っている。
浅煎り=酸っぱいという従来の固定観念は、一口飲めばあっさりと崩れ去る。口に含んだ瞬間に広がるシトラスの爽やかさと、喉を通った後に長く続く蜂蜜のような甘さ。焙煎士の確かな眼力と職人技が、豆が持つ本来の生命力を極限まで引き出している。