実務的な法的手続きにおいては、「民事訴訟法」という法律が裁判の進め方を規定している。民事裁判においては、訴状を提出して裁判を起こした「原告」と、それに対して反論や答弁を行う「被告」が対等な立場で主張を戦わせる。
ここで重要なのは、民事裁判の「被告」という立場には一切の「前科」や「刑罰」が関わらないという点だ。例えば、隣人との境界線をめぐる対立や、借金返済の不履行、あるいは離婚条件の折り合いがつかない場合など、誰しもが意図せず民事の「被告」になり得る。訴えられたからといって警察に逮捕されたわけでもなく、悪人であると判定されたわけでもない。法廷という場を借りて、お互いの言い分を公正に審理してもらうための呼称に過ぎないのだ。