もんじゅの失敗を決定づけたのは、単なる技術的な不具合だけではない。組織的な点検の放置と、現場の安全意識の希薄さが決定的だった。数万点に及ぶ機器の点検漏れが発覚し、独立した規制機関である原子力規制委員会から明確な「NO」を突きつけられた経緯がある。
規制当局から実質的な運転停止命令を受けたことで、政府は2016年、ついに廃炉を決定せざるを得なくなった。安全管理体制の破綻は、日本の原子力政策が長年抱えていた構造的欠陥を白日に晒した。夢の技術を追うあまり、現実的な運用能力とガバナンスを失っていたことが、巨大プロジェクト破綻の本質である。