大会に合わせて急ピッチで進められたインフラ整備は、東京の都市空間を劇的に変貌させた。その筆頭が、開幕のわずか10日前に開業した東海道新幹線だ。時速200キロを超える夢の超特急は、日本の高い技術力を世界にみせつける圧倒的なアイコンとなった。
一方で、建築界にも不朽の名作が誕生した。建築家・丹下健三が手がけた国立代々木競技場である。サスペンション構造と呼ばれる巨大な吊り屋根構造を取り入れた美しい曲線美は、世界中の建築関係者を唸らせた。伝統的な美意識と近未来的構造が見事に融合したこの建築は、現在もスポーツと文化の聖地として燦然と輝いている。