市場で高い評価を受ける島原手延そうめんに対して、一部でネガティブな声が上がるのはなぜでしょうか。消費者アンケートや食品流通の現場を取材すると、麺そのものの欠陥ではなく、調理工程や保管状態に起因する3つの落とし穴が浮かび上がってきました。
最大の原因は、茹でるときのお湯の量が不足している点です。手延べそうめんは麺を細く引き延ばす工程で植物油を使用します。沸騰したお湯が少ない状態で茹でると、麺から溶け出した油が再び麺に付着し、独特の重たさや油っぽさが残ってしまいます。これが島原そうめんが油臭い理由の正体であり、「胸焼けがする」「まずい」と感じる引き金になっているのです。
第2の原因は、茹で上げ後の「もみ洗い(ぬめり取り)」が不十分なケースです。そうめんの表面には余分なデンプン質が付着しており、流水でしっかりこすり洗いをしてぬめりを落とさないと、ベタついた粉っぽい食感になってしまいます。
そして第3の原因が、乾麺特有の「におい移り」です。そうめんは周囲の湿気や臭気を強力に吸着する性質を持っています。台所のシンク下や洗剤・柔軟剤の近くに長期間置かれていた麺は、食品としての風味が著しく損なわれ、調理しても不快な臭いが残ってしまいます。