テレビドラマにおける広末涼子の存在感も傑出していました。1997年夏に放送されたフジテレビ系月9ドラマ『ビーチボーイズ』では、反町隆史と竹野内豊が演じる主人公たちが身を寄せる民宿の看板娘・和泉真琴役を好演。眩しい日差しの中で見せる等身大の演技は、夏の情景とともに視聴者の記憶に深く刻まれました。
アイドル的人気が頂点に達する中、彼女は本格派女優への脱皮を着実に果たしていきます。1999年に公開された映画『秘密』(東野圭吾原作、滝田洋二郎監督)では、事故死した母の魂が宿った高校生の娘という極めて難解な二重人格の役柄を熱演。シエナ国際映画祭で主演女優賞を受賞するなど、国際的にも高い評価を獲得しました。
同年公開の映画『鉄道員(ぽっぽや)』では高倉健と共演を果たし、日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。単なるブームで終わらない、確かな演技力と表現力を証明してみせたのです。