「自己責任」の呪縛を破る:社会構造の歪みと生きづらさの処方箋

「自己責任」の呪縛を破る:社会構造の歪みと生きづらさの処方箋

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この危機的状況を加速させた元凶の一つが、1980年代以降世界中に広がった新自由主義的政策である。市場原理主義の拡大は労働市場の柔軟化を名目に非正規雇用を爆発的に増やし、雇用の安定を奪い去った。労働経済学の視点からデータを分析すれば、若年層や就職氷河期世代が直面してきた構造的な不利益は明白である。

厚生労働省が発表する労働統計を見ても、非正規労働者の割合は高止まりを続けており、賃金格差やキャリア形成の機会不均等は個人の意志で打開できるレベルを超えている。また、公的な学術機関である日本学術会議も、格差の再生産や社会的孤立の深化に対して度重なる提言を行ってきた。市場の競争にすべてを委ねる過剰な自己責任論は、構造的な不平等を隠蔽するための政治的な仕掛けとして機能してきたと言わざるを得ない。

山口 彩花
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山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。