『家政婦のミタ』の大ヒット以降、本田望結は『コドモ警察』(TBS系)や『サマーレスキュー〜天空の診療所〜』(TBS系)、映画『ポプラの秋』主演など、子役時代を彩る数々のドラマ・映画へ引っ張りだことなりました。しかし、彼女の歩みは他の子役とは決定的に異なっていました。それがフィギュアスケートとの「二刀流」です。
兄・太一、姉・真凛、妹・紗来とともに「本田きょうだい」として幼少期からリンクに立ち、全日本ノービス選手権やジュニアGPS選考会など第一線の競技大会に出場し続けた経歴は異例中の異例です。当時、一部のスポーツ紙やネットメディアからは「芸能活動の片手間にスケートをしているのではないか」「どちらか一本に絞るべきだ」という批判的な声が上がったことも事実でした。
しかし、この二刀流こそが本田望結のメンタリティを強固に鍛え上げました。スケートリンクでは芸能界の知名度は一切通用せず、ジャンプの成否と滑走技術という純粋な実力だけで評価されます。表現力(コンポーネンツ)を磨く女優業と、限界まで肉体を追い込むアスリート業の相互作用が、彼女に「地に足のついた職業倫理」を植え付けたのです。