11月13日には、華やかな記念日や祝祭的な側面の裏側に、人類が決して風化させてはならない極めて重い歴史的爪痕も刻まれています。
2015年11月13日、フランス・パリで発生したパリ同時多発テロ事件です。スタジアム「スタッド・ド・フランス」付近での爆発を皮切りに、市内のレストランやバタクラン劇場が次々と襲撃され、死者130名以上、負傷者数百名に及ぶ大惨事となりました。この日も奇しくも「金曜日」でした。
ネット上では時折、「13日の金曜日は不吉だ」とする欧米の迷信と短絡的に結びつける俗説が散見されます。しかし、認知心理学における「確証バイアス(自らの思い込みに合致する情報ばかりを過剰に記憶する心理)」を排除して冷徹に事実を見る必要があります。
重要なのは迷信への恐れではなく、同日が皮肉にも「世界親切デー(World Kindness Day)」として国際的な寛容と善意を誓い合った日であったという事実です。憎悪や排外主義がもたらす惨禍を前に、国籍や宗教の境界線を越えて「小さな親切と対話」を積み重ねることの難しさと尊さを、11月13日という日付は私たちに突きつけています。