本事件の最大の特徴は、警察が「犯人に直結する決定的な物証」を極めて多数確保している点にあります。室内には激しく争った痕跡があり、犯人自身も深い傷を負っていました。
現場アパートの床や壁には、被害者である奈美子さん(O型)とは異なる血液型B型の血痕が大量に付着していました。家族(夫・長男ともにA型)の血液型とも一致しないため、このB型の血液は犯人のものと断定されています。採取された血液からは犯人のDNA型も特定されており、現代の高度な科学捜査技術をもって照合可能な状態です。
さらに、現場に残された足跡から、犯人が履いていた靴は韓国製の婦人靴(ブランド名:美香、サイズ24cm)であることが判明しました。この靴は当時、量販店などで安価に流通していたものでしたが、サイズやデザインから犯人が成人女性である裏付けとなっています。また、室内に物色された形跡や金品を奪われた形跡が一切なかったことから、金銭目的の強盗ではなく、怨恨や個人的なトラブル、あるいは異常な執着による犯行という見方が強まりました。