まず結論から言えば、セルライトが取れた人は確実に存在します。ただし、そこには言葉の定義とセルライトの進行度(重症度ステージ)に関する重大な前提が存在します。
医学的にセルライトと呼ばれる状態は、肥大化した皮下脂肪細胞が、皮膚の真皮から皮下組織へと伸びるコラーゲン線維(結合組織)に引っ張られ、さらに周囲の毛細血管やリンパ管が圧迫されて老廃物や水分が滞留した状態を指します。皮膚科学の世界では、セルライトは以下の4つのステージに分類されます。
- グレード0:立った状態でも皮膚をつまんでもデコボコが現れない。
- グレード1:普通に立っているときは滑らかだが、手で皮膚を寄せたり筋肉を収縮させたりするとデコボコが出る。
- グレード2:立位の状態で肉眼でデコボコがはっきり確認できるが、横になると目立たなくなる。
- グレード3:横になってもデコボコが残り、触ると硬さや冷え、軽い圧痛を伴う。
「自力で消すのは無理」と主張する専門家の真意は、「グレード3のように結合組織が完全に線維化して硬化した状態を、セルフマッサージだけで新品の皮膚に戻すことは解剖学的に困難」という点にあります。一方で、「セルライトが消えた」と証言している一般の方々の大半は、グレード1から2の段階において、脂肪細胞老廃物排出を促し、水分貯留を解消しつつ筋肉を引き締めることで、外見上のデコボコを完全に見えなくすることに成功したケースです。
つまり、自力で消せるか否かは「セルライトが存在するかどうか」ではなく、「組織がどの段階まで変性しているか」によって決定づけられているのが現場のリアルです。