長年にわたり少年漫画の最前線を走り続けてきた本作だが、その本質は極めて重厚なダークファンタジーである。善と悪の境界線は曖昧であり、正義を掲げる主人公側が残酷な選択を迫られることも少なくない。キャラクターたちは個々のエゴとロジックで動き、世界の残酷さと美しさが同居する。
この従来の少年誌の枠組みを超えた叙事詩的アプローチこそが、世界中のクリエイターや批評家から絶賛される理由だ。単純な勧善懲悪の結末を拒絶し、人間の業や欲望を剥き出しにするリアリズム。だからこそ、本作が迎えるエンディングは、単なる一漫画の終わりを超えたカルチャーの歴史的瞬間として記憶されるはずだ。