半世紀以上にわたり連載された新聞のコミック・ストリップ(四コマ漫画)において、チャールズ・M・シュルツはインクペンのわずかな震えや強弱を駆使してキャラクターたちに命を吹き込んだ。彼の描くラインは、定規で引いたような無機質なものではなく、人間味あふれる温かみに満ちている。
シュルツのタッチを再現するためには、一本の線を一度で綺麗に引こうと気負わないことが大切だ。ペンの入りと抜きに微細なリズムをつけ、あえてわずかな線の揺らぎを残すことで、クラシックな新聞連載当時の詩的な情緒が紙の上に蘇る。洗練されたシンプルさの裏には、長年の観察に基づく緻密な線の美学が息づいている。