聖泉大学のキャンパスは現在、かつての賑わいとは対照的な静寂に包まれています。2026年5月に発表された2026年度以降の学生募集停止から月日が経過し、学内には募集停止前に入学した最後の学生たちが通学しています。学校法人聖泉学園の公式発表資料によると、法人は「在学生が全員卒業するまで、教育指導・臨地実習・就職支援の体制を一切縮小することなく維持する」という方針を厳格に順守しており、専任教員やキャリア支援スタッフの手厚いフォローが続けられています。
学園が設置していた2つの柱である「人間学部(人間心理学科)」および「看護学部(看護学科)」の学生たちは、教職員の親身な伴走を受けながら国家試験対策や卒業研究に励んでいます。学長や学部長による定期的な面談、外部の就職支援コンサルタントによる個別面接指導など、規模が縮小したからこそ実現できる「超・個別教育」が展開されている点は、残された学生や保護者にとって大きな救いとなっています。
しかし、新入生が入ってこないキャンパスの空気には、独特の哀愁と緊張感が漂っています。取材に応じた在学生の一人は、「サークル活動や大学祭などの課外活動は規模を縮小せざるを得ず、後輩がいない寂しさは拭えない。それでも、先生方が自分たち一人ひとりの将来を真剣に背負ってくれている熱意が伝わるからこそ、最後まで学び抜く覚悟ができた」と胸の内を明かしてくれました。大学という組織が幕を下ろす過渡期にあっても、教育現場としての矜持は保たれ続けています。