鼻水は鼻の穴から前方へ排出されるだけでなく、鼻腔の後方から咽頭・喉頭へと垂れ落ちていく場合があります。この現象を指す医療用語が「後鼻漏(こうびろう)」です。
後鼻漏は患者にとって強い不快感を伴う症状であり、以下のような主訴として現れます。
- 「喉の奥に何かが張り付いて取れない」
- 「痰が喉に引っかかり、頻繁に咳払いや喀痰(かくたん)をしてしまう」
- 「横になると喉に液体が流れ込んできて、夜間に激しい咳き込みが出る」
後鼻漏の主な原因は、副鼻腔炎や慢性鼻炎、上咽頭炎です。垂れ込んだ分泌物が気道を刺激することで「慢性咳嗽(長引く咳)」の原因になるケースも多く、内科や呼吸器内科から耳鼻咽喉科へ精査が依頼される典型的な病態の一つとなっています。