ハイブランドのモダンなドレープドレスを身にまとい、風に髪をなびかせるカットがあれば、次の日には洗練されたストリートウェアで鋭い視線をカメラに投げかける。現在の彼の投稿には、性別やジャンルという既存のカテゴリーを一切無効化するような、突き抜けた美学が満ちあふれている。
かつて求められた「理想の演歌歌手像」という重圧。そこから解き放たれ、自分自身の内面から湧き出る感性を素直にビジュアルへと昇華させる姿は、見る者に強烈な解放感を与える。「誰かの作った枠にはまらなくていい」というサイレントなメッセージが、一枚の写真からビシバシと伝わってくるのだ。