インターネットの普及以降、デジタルコンテンツの世界では「無料であること」を当然視する風潮が長く続いてきました。特に若年層を中心とするタイムパフォーマンス(タイパ)至上主義のもとでは、「音楽は空気のように無料で手に入るもの」という認識が知らず知らずのうちに定着している側面があります。
しかし、コンテンツが生み出される背景には、作詞家、作曲家、演奏家、レコーディングエンジニアといった無数のプロフェッショナルの労働と情熱が存在します。無許諾の脱法アプリを利用してクリエイターの収益を中抜きする行為は、巡り巡って日本の音楽カルチャーそのものを痩せ細らせる行為に他なりません。正規のフリープランに存在する「広告」や「機能制限」は、音楽のエコシステムを持続可能にするための正当な対価であり、表現者への最低限の敬意と考えるべきです。
これらを踏まえ、無料音楽アプリを選択するべき人と、定額サブスクリプションへ移行すべき人の境界線を提示します。
無料音楽アプリの利用が向いている人
- 「特定のこの1曲」に固執せず、日常のBGMやラジオ感覚で新しい楽曲との偶発的な出会いを楽しみたい人
- 自宅やオフィスなど、安定したWi-Fi環境が整備された場所での試聴がメインである人
- 数曲おきに挟まれる数秒から数十秒の音声広告を許容できる寛容さを持っている人
有料プラン(サブスクリプション)を検討すべき人
- 地下鉄の車内や飛行機内、ギガを節約したい外出先でストレスなくオフライン再生を楽しみたい人
- アルバムの曲順通りの鑑賞や、お気に入り曲だけのプレイリスト作成など、自由自在なオンデマンド選曲を求める人
- 一切の広告に邪魔されず、高品位なサウンドやハイレゾ音源で音楽に没入したい人