この路線を語る上で絶対に外せないのが、かつて狭軌在来線として国内最高速度となる時速160キロ運転を誇った「特急はくたか」の存在だ。北陸新幹線が開業する2015年春まで、赤いエンブレムを掲げた特急列車が越後平野の山肌を猛烈なスピードで縫うように疾走していた。
踏切を極力排除した完全立体交差、カーブの半径を大きく取った線形、そして頑強な高架橋。そのすべてが超高速運転を前提に建設された。主役が特急から普通列車へと交代した今も、その贅沢なまでの線路スペックは色褪せていない。加速のスムーズさ、揺れの少なさ、トンネル突入時の安定感。シートに腰掛けて目を閉じれば、かつて時速160キロで風を切り裂いていた時代の息吹が、ダイレクトに伝わってくる。