中部圏の絶対的なゲートウェイである名古屋駅。ビジネスパーソンと観光客が絶え間なく行き交うこの巨大ターミナル周辺は、いま大規模な都市機能の刷新が進んでいる。その重要なピースとして動脈の一角を担うのが「メルキュール名古屋開発プロジェクト」だ。
本プロジェクトが目指したのは、都市の喧騒からシームレスにつながりつつも、静謐なプライベート空間へとゲストを誘うライフスタイルホテルの構築である。かつて城下町として栄え、繊維や陶磁器、自動車産業など世界屈指のクラフトマンシップを育んできた愛知・名古屋。建物の外装から共用部に至るまで、そうした産業史のテクスチャーが現代建築のボキャブラリーで見事に再解釈されている。