人はなぜ、口角が上がっている顔立ちにこれほど惹きつけられるのだろうか。そのメカニズムを紐解く鍵が印象心理学にある。人間の脳は他者の顔を認識する際、数ミリ単位の微小な変化を瞬時に読み取り、相手の感情や危険性を察知する仕組みを持っている。
表情研究の第一人者である心理学者ポール・エクマン博士の研究でも明らかなように、人間の感情と表情筋の動きは密接に連動している。意図的に口角を上へ向けるだけでも、脳内ではポジティブな感情のフィードバックが起きる。ホラー映画『スマホを落としただけなのに』の怪演や恐怖映画『スマイル (映画)』で見られる不自然な引きつりとは対照的に、自然体で口角上がってる人が見せる微笑みは、受け手のストレスを和らげる心理的効果をもたらすのだ。