なぜここまでイオンスタイル湘南茅ヶ崎の存続をめぐる噂が絶えないのか。そこには地元外の人々には分かりづらい「茅ヶ崎特有の商業事情」という構造的な盲点が存在します。
その最たる原因が、わずか数百メートルしか離れていない場所にある「イオン茅ヶ崎中央店(旧・茅ヶ崎ジャスコ)」との混同です。茅ヶ崎市内には、ほぼ隣接する距離感で2つの巨大なイオングループ店舗が共存しています。
- イオンスタイル湘南茅ヶ崎(旧サティ/茅ヶ崎2丁目):映画館併設、エンタメ・ライフスタイル・医療テナント複合型。
- イオン茅ヶ崎中央店(旧ジャスコ/茅ヶ崎3丁目):市役所や中央公園に隣接。総合スーパーとしての衣食住フルラインナップが充実。
過去、中央店の改装や専門店の入れ替え、あるいはサティ側のリフレッシュオープン情報が飛び交うたびに、市民の間で「どちらのイオンの話なのか」という混乱が生じ、伝言ゲームのように「サティ側のイオンが閉店するらしい」という誤った言説へ変質していった歴史があります。
さらに、辻堂駅前のテラスモール湘南や平塚エリアの大型ららぽーとなど、JR東海道線沿線の巨大SCが広域集客を吸い上げた結果、イオンスタイル湘南茅ヶ崎は「広域型SC」から「地域特化型ネイバーフッドSC」への機能分担を余儀なくされました。このポジショニングの転換を「集客力の低下=閉店の前兆」と短絡的に結びつけて捉えてしまうことが、ネット上の誤解を根深くさせている要因です。