ブーム失速の背景には、単なる行政処分だけでなく、消費者が現場で感じていた違和感とネット上の失望の声がありました。当時、SNSや5ちゃんねる、知恵袋といったコミュニティサイトでは、水素水に対する批判や皮肉が連日のように書き込まれていました。
ネットユーザーの間で疑問視された主な要因は以下の通りです。
- 「H2OにH2を溶かすってどういうこと?」という素朴な疑問:化学の基礎知識を持つ層から「分子構造として意味が分からない」「ただの気体が胃から都合よく吸収されるのか」といった冷ややかなツッコミが殺到。
- マルチ商法・ネットワークビジネスの介在:一部の家庭用サーバーやサプリメントの販売ルートに連鎖販売取引が採用されていたため、「強引な勧誘を受けた」「人間関係が壊れた」といったトラブル報告が相次いだこと。
- 高額なレンタル契約とメンテナンスの不備:「月額4,000円で契約したが、電極部分の劣化ですぐに水素が発生しなくなった」「サポート窓口に問い合わせても対応してもらえない」という利用者の不満が噴出。
当時の利用者が書き残した生の声を見ると、「飲み始めても肌や体調に何の変化も感じなかった」「結局、冷たい水を意識して多めに飲むようになったことによる効果だった」という冷静な自己分析が多く見られます。熱狂が冷め、客観的な目を持つ生活者が増えたことで、「怪しいビジネス」「情報弱者を狙った商法」というレッテルが定着していきました。