ヒロイン交代の発表時、一部の週刊誌やネットニュースで「福山雅治と柴咲コウの不仲説」が取り沙汰されました。現場で演技プランを巡り衝突した、あるいは福山の完璧主義に柴咲が難色を示したといった類のエピソードですが、これらは完全な誤解に基づくセンセーショナリズムに過ぎません。
その最大の反証が、2人による音楽ユニット「KOH+」の存在です。シーズン1の主題歌「KISSして」から始まり、『容疑者Xの献身』の主題歌「最愛」に至るまで、福山が作詞・作曲・プロデュースを手掛け、柴咲がボーカルを務めた楽曲はいずれもオリコンチャートを席巻しました。福山は当時の音楽特番やインタビューにおいて、柴咲の表現力について次のように手放しで賞賛しています。
「コウちゃんの声には、言葉の奥にある情景や哀愁を一瞬で立ち上がらせる特別な力がある。彼女が歌うことで、僕が書いたメロディが何倍にも立体化する」(当時の特番音楽インタビューより抜粋)
現場スタッフの証言を辿っても、シーズン1の撮影現場は福山の座長としての気配りと、柴咲のプロ意識が噛み合った非常にクリエイティブな空気だったと伝えられています。柴咲演じる内海薫が持つ「直情径行で感情豊かなキャラクター」と、福山演じる湯川の「冷徹なロジック」の対立構造がドラマの推進力であったため、カットがかかる直前まで互いに集中を高めていた様子が、外部から見れば「ピリピリした緊張感」と曲解された側面は否めません。
事実、シーズン2の第1話「幻惑す(まどわす)」において、内海薫がアメリカ研修へ旅立つシーンが丁寧に描かれ、後任の岸谷美砂へ捜査バトンを渡す特別スピンオフドラマ『ガリレオXX 内海薫最後の事件 愚弄ぶ』が放送された事実こそ、関係者全員が柴咲コウに最大級のリスペクトを払っていた確固たる証拠です。