厚生労働省が公表する最新の試算を見ても、医療費と介護給付費の伸びは過去最高水準を更新し続けている。これに対応するため、国家は医療制度の改定を相次いで断行した。後期高齢者医療制度における患者の自己負担割合は、一定以上の所得がある層を中心に2割負担への引き上げが定着し、現役世代の負担軽減を図る取り組みが進められている。
急激な需要拡大に直面しているのが医療・介護産業だ。デイサービスや訪問介護の需要は右肩上がりだが、現場を支えるヘルパーや看護師の人手不足は極めて深刻である。テレビやWebで話題を呼ぶ社会問題・ドキュメンタリー番組の多くが、介護離職や老老介護の現実を特集し、過酷な現場の声を伝えている。NHKオンデマンドなどでも、こうした医療・介護の崩壊危機を捉えた番組が繰り返し視聴されており、国民の関心の高さを物語っている。