娘たちを取り巻くメディア環境は、時代とともに大きな変化を遂げてきた。かつて森達也監督の手によって制作されたドキュメンタリー映画『A』は、偏狭な報道が作り上げたステレオタイプな教団像を打ち破り、カメラのこちら側に存在する生身の人間関係と社会の側の異様さを浮き彫りにした歴史的名作となった。
近年では、インターネット空間の広がりとともに、発信の主軸はYouTubeや個人のSNSへとシフトしている。従来のテレビや週刊誌のように編集者の意図によって情報が切り取られることなく、当事者がダイレクトに自らの思考や感情を訴えることが可能となった。一方向的な過熱報道から、視聴者との直接的な双方向コミュニケーションへの移行は、彼女たちが自らの言葉で世間との対話を図るための現代的な武器となっている。