地下格闘技をどうすべきか。専門家の間でも意見が分かれる。
一つの意見は「合法化と規制」だ。スポーツ法学者のF教授は提案する。「完全に禁止しても地下に潜るだけ。ならば、厳格な安全基準とライセンス制度を設けた上で、合法的な枠組みの中で行えるようにすべきだ。医療チームの配置、保険加入の義務化、年齢制限などを法律で定める」。
これに対し、人権団体は強く反対する。「暴力を娯楽として商品化することを、社会が認めるべきではない。合法化は暴力の正当化につながる」というのが彼らの主張だ。
もう一つの道は徹底的な取り締まり強化だ。警察OBのG氏は言う。「参加者だけでなく、観客も検挙対象にすべきだ。需要がなくなれば供給も消える。厳罰化と継続的な摘発が必要だ」。
海外の事例から学ぶこと
アメリカでは、かつて非合法だった総合格闘技が、州ごとの規制整備により合法化された。現在、UFCは世界最大の格闘技団体として成功している。厳格なルール、医療体制、選手の健康管理システムが確立されている。
一方、ブラジルでは今も違法な「ヴァーリトゥード」(何でもありの意味)が行われている。ファベーラ(スラム街)で開催され、死者が出ることもある。警察の取り締まりは追いついていない。
日本はどちらの道を選ぶべきか。簡単な答えはない。