海援隊が結成されたのは1971年のことだ。福岡の喫茶店から始まった彼らの旅は、またたく間に全国へと広がった。当時のフォークソングは、若者の怒りや挫折を代弁するメディアだった。武田の独特な語り口と、それに寄り添う中牟田と千葉のアコースティックギター。この絶妙なバランスが、彼らを唯一無二の存在へと押し上げた。
しかし、ブレイク後の道のりは順風満帆ではなかった。一時的な活動休止や、それぞれのソロ活動。それでも彼らは戻ってきた。あの3人でなければ出せない音があることを、誰よりも彼ら自身が知っていたからだ。