警察庁が主導した一連の強制捜査は、単なる労使トラブルの枠組みを超え、地域経済の基盤を崩壊させかねない重大な社会問題に対する警察機構の本格的な意思表示であった。延べ数十名以上の組合幹部や構成員が一斉摘発されたその捜査規模は、過激派集団の取り締まりや暴力団排除に匹敵する異例の厳しさであった。
建設業界特有の下請け構造や、元請け・一次業者・資材業者間の不均衡な力関係。その歪みに乗じた強引な組合活動は、企業のコンプライアンス遵守が強く求められる中で許容できないレベルに達していた。国家捜査機関による抜本的な介入は、圧力を背景とした違法な資金流出を止めるための切実な決断であった。