屋根の上で向かい合う一対の金銅鳳凰。その視線の先で、近年進められている非破壊光学スキャンによる調査が新たな事実をあぶり出している。かつて極彩色で彩られていた堂内の壁画や柱には、私たちが想像する以上に鮮烈なラピスラズリの青や辰砂の赤が使われていた痕跡が確認された。
風化によって古色を帯びた現在の佇まいを愛でる「わび・さび」の美意識と、創建当時の圧倒的なサイケデリックとも言える絢爛さ。この二重性こそが、この建造物の奥深さだ。最新のデジタルアーカイブは、失われた色彩を現地でAR越しに重ね合わせる実験的な試みも生み出しており、過去と現在がデジタル空間で交差している。