1994年、頂点に君臨していたグループからの脱退。その電撃的なニュースは日本中に激震を走らせた。誰もが羨む安泰なポジションと約束された未来を投げ打ち、自らの足で歩む道を選んだ決断に対し、周囲からは「無謀だ」「長続きするはずがない」といった冷ややかな視線も投げかけられた。しかし彼にとってそれは、自らの意志で役者として生き直すための命がけの決断だった。
トップアイドルの輝かしい過去は、時に俳優の世界では重すぎるハンデとなる。大手プロダクションの庇護を離れたあとの道のりは、想像を絶するほど泥臭いものだった。小劇場の舞台からVシネマの過酷な撮影現場まで、役の大小を問わず貪欲に飛び込んでいった。かつてのスターのプライドなど微塵も見せず、現場の空気を泥泥と吸い尽くすかのような泥臭い演技。やがて映画関係者たちの間で「大沢の芝居は本物だ」という確固たる評価が静かに、そして確実に広がっていった。