二人の関係性は、国境を越えた大作へと発展していく。ニコラス・ケイジを主演に迎えた園子温のハリウッドデビュー作『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』。日本国内で撮影されたこのネオ・ウェスタン・アクションにおいて、冨手麻妙はスージー役としてキャスティングされ、国際的なステージへと足を踏み入れた。
東洋と西洋のキッチュなミクスチャー、混沌としたセット、英語と日本語が飛び交う異様な現場。世界配給を見据えた巨大プロジェクトにおいても、園監督が信頼する日本人キャストの筆頭として彼女の存在感は際立っていた。だが、このハリウッド進出というキャリアの頂点に見えた瞬間の裏で、映画界を取り巻く環境は地殻変動を起こし始めていた。