都内の不動産関連企業が今年実施した意識調査では、引っ越し時に「隣人に蕎麦を配った」と答えた人は全体のわずか3%未満にとどまった。オートロック付きマンションの普及や、単身世帯の増加が背景にあるのは確実だ。「知らない人からの食品は警戒してしまう」という受け手側の本音もあり、かつての定番ギフトは今や敬遠されがちな存在になっている。
特に都市部では、インターホン越しでの挨拶すら控えるケースが増えている。防犯面を考慮すると、見ず知らずの隣人に食品を配るリスクは双方にとって無視できない。こうした社会構造の変化が、伝統行事のあり方を根本から揺さぶっている。