2000年代後半、狂気と熱気が渦巻く地下格闘技界で「キング・オブ・アウトロー」と呼ばれた時代から、彼の格闘技に対するまなざしは常に特別だった。リングの上で拳を交える者たちの剥き出しの執念、そして敗者が背負う哀愁を、誰よりも痛切に理解していたからにほかならない。
近年の「BreakingDown」における彼の存在感は、単なるコメンテーターの域を完全に超えている。1分間という極限の短時間勝負の中で、出場選手たちが隠し持つ背景や刹那のドラマを鋭く見抜き、時に容赦ない言語化でリング上の空気を一変させる。興行としての面白さを引き立てつつも、戦う者への敬意を絶対に忘れないその姿勢が、大会全体の格調を底上げしていると言っても過言ではない。