スポーツ科学の世界では長年、「早生まれ不利論」が議論されてきた。4月や5月に生まれた子どもは、同級生と比べて発育が早く、少年野球の選抜チームに選ばれやすいという構造的な問題だ。しかし、現代のプロ野球界はその定説を鮮やかに覆しつつある。
大谷翔平や山本由伸のような夏生まれの選手が天性の柔軟性とパワーを武器にメジャーの頂点へと駆け上がる一方、村上宗隆のように2月生まれの選手が圧倒的な打撃センスを開花させている。佐々木朗希の持つ驚異的な瞬発力も、単なる誕生月の優位性ではなく、徹底した育成計画と本人の類まれな才能の賜物だ。
幼少期の体格差を乗り越え、独自のフォームと卓越した野球脳を磨き上げた後生まれの選手たち。彼らの存在は、誕生日の遅れが決して才能の上限を決めるものではないことを雄弁に証明している。