キャラクターに命を吹き込んだ声優たちの功績も、決して忘れることはできない。天王はるかを演じた緒方恵美の凛とした低音ボイスは、少年のような危うさと大人の包容力を同時に表現し、当時の視聴者を虜にした。一方で海王みちるを演じた勝生真沙子の妖艶で静けさをたたえた演技は、はるかの情熱を受け止める見事な対比をなしていた。
アフレコ現場での息の合った掛け合いは、まさに奇跡的なシナジーを生み出していた。緒方が魅せる少年性と女性性の狭間での絶妙なニュアンス、そして勝生が見せる包み込むような優しさと芯の強さ。二人の声が重なり合う時、画面のキャラクターは単なる絵を超え、生命を持った実在の人間として立ち現れたのだ。