今回の事故で世間に大きな戦慄を与えたのが、後続車や対向車のドライブレコーダーに鮮明に記録されていた崩落の瞬間映像です。映像を確認すると、前兆となる路面のひび割れや窪みが肉眼で確認されてから、わずかコンマ数秒でアスファルトが底抜けを起こしている様子が生々しく記録されていました。
ドライバー視点では、通常の走行速度を維持している状態から路面が完全に消失するため、急ブレーキを踏む猶予すら存在しませんでした。土木技術の専門家は、この現象について「典型的な路面下空洞の限界破壊」と指摘します。
アスファルト舗装の表層は数トンの張力で保たれているため、地下で土砂が削り取られて巨大な空洞が形成されていても、表面上は平穏な道路に見え続けます。しかし、大型トラックのような十数トンの軸重が加わった瞬間、支えを失った舗装層が一気にせん断破壊を起こし、一瞬で奈落の底へと崩れ落ちるのです。