ジャズダンスの歩みは、アフリカ系アメリカ人の文化的多様性と西洋の舞台芸術が出会った過酷で情熱的な歴史そのものです。20世紀半ば、民俗学者でもあった振付家キャサリン・ダンハムは、カリブ海の伝統舞踊と西洋舞踊を融合させ、現代ジャズダンスの身体技法の土台を築き上げました。
その後、この革新的なスタイルは劇場の光のなかへと移り変わります。『ウエスト・サイド・ストーリー』の鮮烈な群舞や、『シカゴ』に見られるグラマラスで退廃的な演出を手掛けた鬼才ボブ・フォッシーの登場により、ジャズダンスは舞台表現の頂点へと上り詰めました。内股の立ち姿勢や帽子を使った妖艶な仕草といったフォッシー・スタイルは、今なお世界中のダンサーにとって憧れのアイコンであり続けています。