SNSや動画サイトで頻繁に見かける「クエン酸と重曹を混ぜて発泡させる掃除術」。シュワシュワと威勢よく泡立つ様子は視覚的に爽快感があり、劇的な洗浄効果があるように思える。しかし、化学的な視点から見ると、この方法は必ずしも万能ではない。
酸性のクエン酸とアルカリ性の重曹が混ざり合うと、中和反応が起こり炭酸ガス(二酸化炭素)の泡が発生する。この泡の物理的な振動によって、表面に付着した軽い皮脂汚れやホコリを浮かす効果は期待できる。だが、中和されてしまうことでクエン酸本来の「酸性による中和溶解力」は著しく弱まってしまうのだ。
したがって、固くこびりついたカルシウム由来の水垢を撃退したい場合は、重曹を混ぜずに「純粋なクエン酸水」単体で攻めるのが最も合理的で高い効果を発揮する。