数十年前の新幹線運行管理は、ギリギリまで運行を維持することが顧客サービスであると考えられていた。しかし、駅間での長時間立ち往生や、停電に伴う車内環境の悪化、さらには乗務員の労務限界といったリスクが浮き彫りになり、鉄道会社のスタンスは180度転換した。
現在採用されている予防的計画運休は、安全確保はもちろんのこと、台風通過後の迅速な運転再開を可能にするための戦略的判断でもある。線路上に車両を孤立させず、設備点検を行う要員と資材をあらかじめ適切な場所に配置しておくことで、台風が去った後の全線復旧までの時間を大幅に短縮できるのだ。