日本の地方自治体が抱える予算構造は、すでに限界へ達しつつある。社会保障費の膨張と社会インフラの老朽化が自治体経営を圧迫する中、表面的な予算削減や後送り策だけではもはや破綻を防ぎきれない。数字の裏側にある構造的欠陥を浮き彫りにする分析手法は、行政関係者に強い衝撃を与えてきた。
従来の財政議論は、国からの地方交付金配分や単年度の収支合わせに終始しがちだった。しかし、長期的視点に立った独自の資産・負債シミュレーションは、目に見えにくい「将来の潜在的負債」を明確に示す。現場の職員からは「見たくなかった現実を直視させられた」との本音が漏れるほどだ。