重苦しい空気のなか、局面を大きく変えたのは配給を担当したワーナー・ブラザースジャパンによる電撃的な決断でした。緊急の協議を重ねた末、同社はカットなしでの「予定通り公開」を発表したのです。
不祥事を起こした出演者の扱いには常に賛否が渦巻きます。しかし、制作陣には「場地圭介という男の存在なしに、この映画の完結はあり得ない」という譲れない一線がありました。永山絢斗が吹き込んだ熱量こそが物語の核であったためです。
カットや再撮影を行わず、そのままの熱量で劇場へ届けるリスクを取った配給側の姿勢。その覚悟は、作品の魅力を損なうことなく観客へ届けるというクリエイターたちの意地でもありました。