一方、被害者側となった長嶋一茂は、日本球界のレジェンドである長嶋茂雄を父に持ち、偉大な偉人の息子という重圧を背負い続けてきた。現役引退後はタレントへと転身し、突飛で忖度のない発言と、どこか憎めないキャラクターで独自のポジションを獲得していく。
家宅への暴挙という直接的な被害を受けながらも、過度な復讐心を見せることなく淡々とメディアでの活動を継続した姿勢は、結果として彼のタレント像に深みを与えることとなった。偉大な父の陰影から脱却し、ひとりの個性派タレントとしてお茶の間に根付いた背景には、こうした危機的状況での対応力も関係している。